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わすれんぼうの王様 ブログトップ

わすれんぼうの王様 [わすれんぼうの王様]

「そう言うわけでゆうとくん、わたしはドライアドを送って行くから、ゆうとくんはお水探してきてね」
ドライアドの話を聞き終わると、えりかちゃんはこともなげにそう言いました。
「え、でも水がどっちにあるかわからないし、だいたいこんな森の中ではなれちゃったら、また合えるかどうかわかんないじゃん」
「それならだいじょうぶよ。ドライアド、あなた水のある大体の方向はわかるんでしょ?」
えりかちゃんの言葉にドライアドはこくこくとうなずくと、東の方を指差しました。
「あたしの木があっちの方にあって、泉に流れこんでる水がそっち(と言って、今度は南を差しました)をぐるっとまわってこっち(と言いつつ、西を指差します)から来てるってのは放浪のシルフから聞いてたから、まっすぐこっちに来ればすぐ水にたどりつけると思ったんだけど…」
ドライアドの言葉にえりかちゃんはうなずくと、
「と言う事だから、このまま西へ行けば水があるはずよ。
あと・・・これ持って行って」
そう行ってえりかちゃんがさしだしたのは、右手の中指にはめていたふたつのゆびわの内のひとつでした。
「これ、ええっと・・・名前は忘れちゃったんだけど、もう片方のゆびわを持ってる相手のい場所がわかるって言うゆびわなの。
空中にぽいって放り出せば、もうひとつのゆびわに向かって飛んで行くんだって。
今度のテストのためにママが『テレビショッピング』で買っておいてくれたのよ。
じゃあお水お願いね」
そう言うとえりかちゃんはドライアドをすくいあげ、東へ向かってさっさかと歩き出してしまいました。
ゆうとくんは聞きたい事や言いたい事(たとえば、「シルフってなに?」とか、「魔法使いでも『おくさまテレビショッピング』とか利用するの?」とか、「えりかちゃんて人使いあらいよね」とか)があったのですが、
ため息をつくと仕方なく西へ向かって歩き出しました。

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読んでくださる方が居るかどうかわかりませんが、とりあえず久し振りに続き書いてみました。
う~んう~んう~ん・・・


終わる日が来るのでしょうか(汗) [わすれんぼうの王様]

「ぷぎゃっ、なになに? なにがおこったの?」
いきなり水をかけられ、ドライアドがびっくりして目をさましました。
「あ、起きた」
ゆうとくんの言葉に、ドライアドはゆうとくんのほうを見つめます。
「に、人間!」
そこでようやくゆうとくんに気づいたらしいドライアドは、ゆうとくんの手の上を後ずさりしようとして、ようやく自分がとんでもなく高いところにいる事にも気がつきました。
「お、お願い食べないで~」
手を合わせ、涙を浮かべるドライアドの言葉に、ゆうとくんはえりかちゃんと顔を見合わせ、苦笑するしかありませんでした。
「大丈夫よ、ドライアド。あなたを食べようなんて思ってないわ」
安心させるように声をかけるえりかちゃんに、ゆうとくんはうんうんとうなづいてみせます。

「ところで・・・」
地面から遠くはなれた場所は苦手だと言うドライアドを地面に下ろし、自分達もすわりこんだえりかちゃんが改めてドライアドに声をかけます。
「ところでどうしてこんなところに倒れていたの? ドライアドはいつも木と一緒にいるものだって聞いたけど」
その言葉にドライアドは、その木を助けるため、旅をしてきたと言いました。
ドライアドの木の根元には細い川が流れこんでできた小さな泉があって、その泉のおかげでドライアドの木もその周辺の木も乾きを知らずに過ごしてこれたのですが、二週間ほど前、急に川の水が止まってしまい、小さな泉も干上がるのは時間の問題となってしまったため、ドライアドが意を決して自分の木から離れてきたという事でした。

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共通テーマこれであってるのかな~。
でも他にないし…。


王様のつづき [わすれんぼうの王様]

目を開けたドライアドはえりかちゃんのほうへ小さな手を伸ばすと、「み・・・ず・・」と言い、また気を失ってしまいました。
なんて言ったのかよく聞こえなかったゆうとくんが、やさしい声で聞き返します。
「みみずがどうかしたの?」
そのゆうとくんをひとつけとばすと(手はふさがっていて使えないからです)、ドライアドをゆうとくんにわたしました。
「落としたりつぶしたりしないよう、ちゃんと気をつけててね」
そう言うとえりかちゃんはむねのポケットから、20cmくらいの細いぼうのようなものを取り出しました。
それは頭に緑色の小さな玉のついた、白いぼうです。
とてもむねのポケットに入るようには見えないそれを、ゆうとくんがふしぎな気持ちで見つめていると、えりかちゃんはそのぼうを振り上げ、空中に文字みたいなものを書いていきました。
そしてじゅもんをとなえます。
「水よ、我が杖の指し示すところへ集え!」
するとどうでしょう! 空気中の水がみるみる集まり、杖の指し示す方、ドライアドの顔にモロにべしょっとかかったのでした。

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なかなか進まないあるネ^^A

白鵬、横綱なれませんでしたね~。
確かに2敗早すぎましたけど、最後に横綱倒したんだから、それで十分おつりが来る気もします。
小錦の時みたいな事にならなきゃいいんですが…。


あついですね~ [わすれんぼうの王様]

「ところでさあ」
しばらくだまって歩いたところで、ゆうとくんがはるかちゃんに声をかけました。
「ところで『同行者』ってなに? なんでぼくまでテストにさんかしなくちゃならないのさ?」
そのしつもんに、えりかちゃんはこう答えます。
「ふつうテストは一人でうけるものなんだけど、 10才までの子供はだれかについてきてもらってもいいことになってるの。ほんとならイトコのお姉ちゃんに来てもらうやくそくになってたんだけど…。
それにしてもけっかいがはってあったのに、ゆうとくんよく学校に入れたわね。学校に来たくないって、思わなかった?」
「それは思ったけど、プリント取ってこないとお母さんがおこるし…」
「つまり、どうしさまのけっかいより、ゆうとくんのお母さんの方が強かったってわけね」
ゆうとくんの言葉に、えりかちゃんがくすくす笑います。
その時。えりかちゃんに笑われ、ちょっとはずかしくて下を向いていたゆうとくんが、何かを見つけました。

「なにこれ? 人ぎょう?」
ゆうとくんが見つけたのは、茶色いはだとみどり色のかみの毛をした、 20センチくらいの人ぎょう・・のようですが、くるしそうにいきをしています。
「ドライアドだわ。なんでこんなところに」
それを見てえりかちゃんが、びっくりしたように言いました。
「ドライアド?」
「うん、木のせいなの」
「気のせい?」
えりかちゃんの言葉に、ゆうとくんがぎもんをなげかけます。
「ちがう、木のせい。うーんとね、木の心が人のかたちになったものって言えばいいのかな。
それよりねえ、だいじょうぶ?」
えりかちゃんは地面にたおれているドライアドをすくい上げると、声をかけました。
「う・・ん」
ドライアドは小さく声を上げると、目をあきました。

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続き、書いてみました。
いまのところわすれんぼうの王様が一番閲覧数が多いので^^
・・と言っても、ようよう二ケタに上がるくらいですけど。
以前のは甥に、読めない漢字とか意味のわからない言葉を聞いて直してたんですが、
現在そばにいないため、想像で書いてます。
なので「こんなの3年生にはまだわからないよ~」なんて言葉や字があるかもしれませんが、
それはまあそれ・・ねぇ(なんのこっちゃ)


とりあえずここまで [わすれんぼうの王様]

「それにしてもえりかちゃんがまほう使いだったなんて、びっくりだよ。っつーか、まほう使いが本当にいると思わなかったし」
それに対し、えりかちゃんはこう答えます。
「あら、まほう使いって言っても、ふつうの人間にかわりはないのよ。たんにまほうが使えるってだけで。ゆうとくんだって、まほう使いになりたいと思うならなれるし」
その言葉にゆうとくんはびっくりしました。
自分もまほう使いになれるかもしれないなんて!
「え、ほんとに?」
びっくりして目をまんまるにしながら、ゆうとくんがたずねます。
「うん。もっともそのためにはまず、学校の勉強しながらまほう語の読み書きも勉強しないとならないんだけど」
「えー、もしかして書き取りとかもあるの?」
実はゆうとくんは、書き取りがきらいでした。ページを文字でうめていくのが、とてもめんどうだからです。
「もちろんあるわよ。書き取りのテストとか」
えりかちゃんのその言葉で、ゆうとくんはまほう使いになるのをあきらめました。書き取りは学校の宿題だけでじゅうぶんです。

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今のところここまでです。
一年経つ内に甥っ子は4年生になっちゃったし、マジレンジャーはとっくに終わっちゃったしな~(笑)


駄文(あ、カテゴリーを駄文にしてタイトルをわすれんぼうの王様にすればよかった) [わすれんぼうの王様]

「あ、どうしさま!」
その女の人を見るなり、えりかちゃんはあわてて立ち上がると、頭を下げました。
どうしさまとよばれたその女の人は、それへとゆっくりとうなづきを返すと、「そちらは同行者でよいのだな? では、テストを始める」
そう言って大きく右手をふると、姿を消してしまいました。
「ええと・・」
おどろきのあまりぼーっとしていたゆうとくんが、女の人のきえた方を見つめたまま、ようやくそれだけ言いました。

とりあえず立ち止まっているわけにもいかないので、ふたりは歩きながら話し始めました。
なぜ立ち止まっているわけにいかないのかと言うと、この森をぬけ、ゴールにたどり着く事がえりかちゃんのテストだからです。
「んーとね・・・何からせつめいしようか」
何からと言われても、ゆうとくんには聞きたい事がいっぱいあって、どれから聞いたらいいのかまよってしまいます。 (あの女の人はだれ?)(なんで学校が森になっちゃったの?)(同行者ってどういうこと?)
考えたけっかゆうとくんが聞いたのは、「一体何のテストなの?」でした。

「かんたんに言うとね、まほう使いの進級テストなの」
「まほう使い?!」
ゆうとくんはびっくりして、思わず立ち止まってしまいました。
それはそうでしょう。なんたってまほう使いです。まさかえりかちゃんがまほう使いだったなんて、ゆうとくんはもちろん、だぁれも思わない事でした。
「まほう使いって、おはなしなんかに出てくる? ほんとなの?」
ふたたび歩き出しながら、ゆうとくんがえりかちゃんに問いかけます。
「本当よ。と言っても、まだ見習いだけどね」
「見習い?」
「まだまだ、べんきょう中のまほう使いってこと。
今はまだ『クラス緑』のまほう使いだけど、このテストに合格すると、『クラス黄』に上がれるの。あ、『クラス』って言うのは、まほう使いの…う~んと、ランク? じゅんいみたいなもので、最初は『クラス薄紅』から始まるの。次が『クラス緑』で、『クラス黄』で、一番位の高いまほう使いは、『銀のまほう使い』ってよばれるのよ」
いっしょうけんめい説明してくれるえりかちゃんですが、まだえりかちゃんがまほう使いだと信じきれないゆうとくんには、「へ~」と、それだけ言うのがやっとでした。


わすれんぼうの王様 [わすれんぼうの王様]

今年三年生になったばかりの赤石裕人くんは、わすれんぼうの王さまです。
なにしろまだ三年生になったばかりだというのに、もう「わすれんぼうの王さま」というあだ名をつけられるほどですから。
今日もゆうとくんは、しゅくだいのプリントを学校へわすれ、わざわざとりにもどって来ました。こう言う時は家が学校に近いのがざんねんです。

(遠ければとりにもどらなくてすむのになぁ)
そんなことを考えながら校門をくぐると、今日にかぎって学校がしずかなのに気がつきました。
いつもなら、お父さんもお母さんもはたらいていて、帰っても家にだれもいない子どもたちがまだ大ぜい遊んでいる時間のはずなのに、
だぁれもいません。
ゆうとくんは人がいないのをふしぎに思いながらも、大いそぎで教室のある校しゃへ向かいます。
すると、ふつうならまだ学校にのこっているはずの先生たちのすがたも見えません。
(今日はいったい何かあるのかな?)
そんなことを考えながら教室のとびらの前に立つと、同じクラスの新島えりかちゃんが、教室のまんなかでぽつんと立っているのが見えました。
ゆうとくんが「なにやってるの?」と言いながら教室のとびらをガラガラっとあけると、えりかちゃんはおどろいたようにゆうとくんの方をふりむき、
「入っちゃだめ!」とさけびました。

「え、なんで?」
おどろいたのはゆうとくんです。
教室に入らなければプリントをとりに行けません。
「なんで入っちゃだめなの?」
ゆうとくんは、もう一度たずねます。
でもえりかちゃんはそれには答えず、「何しに来たの?」とといかけてきました。
そこでゆうとくんは、プリントをわすれ、とりに来たことをせつめいしました。
「じゃあ、わたしがとってきてあげるから、ゆうとくんはぜったい教室にはいらないでね」
えりかちゃんはそう言うと、ゆうとくんのつくえにむかいました。

つくえの中からプリントをさがし出したえりかちゃんがゆうとくんの方へむかおうとした時、
つくえの中をのぞくために引いてあったイスの足にけつまずいてしまいました。
ころびそうになるえりかちゃんをたすけようと、教室の中へとびこむゆうとくん。そのしゅん間、
うにゃり
と、ねんどのように教室がねじれたようなかんじがしました。
「いけないっ!」
「な、なんだ?」
えりかちゃんとゆうとくんの声が重なった時、そこは教室ではなく、森の中でした。
そして目の前には、おばさんとおばあさんの中間くらいの年れい女の人がいました。

~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

これは一年以上前、甥をモデルに書き始めた・・・小説じゃないな、おはなし?・・・です。
もうちょっとだけ進んだところで止まってしまってますが、気が向いたらまた続きを書くかもです。


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